iPadのビジネス活用とクラウドサービスの活用は切っても切れない関係と言える。
それは、iPadの活用自体が、それですべての仕事をこなすというよりも、「外出時はiPadで、社内ではPCで」のように、シーンによって最適なデバイスを使い分ける方が効率的だからだ。
クラウドサービスは、デバイスを使い分けることで生じるデバイス間のデータの管理の手間を解消してくれる。以前からモバイルデバイスは存在していたが、「モバイル端末を持ち出す際は母艦PCと同期して」など煩雑な作業が発生したり、外出先で「あ、あのファイル会社のPCに入れっぱなしだ」なんてことが起きたりして、結局デバイス1台使いに落ち着くというケースがほとんどだった。
しかし、外出先でちょっとプレゼンするだけの用途でハイスペックなPCは必要無いし、できれば持ち運びに優れたサイズの方がうれしい。通信環境さえあれば端末を選ばないクラウドサービスは、このような問題を解決してくれる。
目次
ビジネス向けクラウドアプリケーションの代表格「Google Apps」

iPadのネイティブアプリにも対応するGoogle Apps
メーラーやスケジューラーが、ビジネスにおける必須アプリケーションとなって久しい。
Microsoft Outlookに代表されるPIMアプリケーションは、基本的にはPCへインストールするアプリケーションだったが、デバイスや通信環境の進化に伴い、Web上で利用するケースが増えてきた。
そんななか、大容量、低価格、安定性などをウリにGoogle Appsが鳴り物入りで登場し、今では導入企業数が世界で500万社を超える勢いでシェアを拡大している。
iPadでのGoogle Apps利用については、iPadのネイティブのアプリケーションにも対応しているため使い勝手も良く、アカウントの設定も簡単だ。iPad、スマートフォン、PCと状況に応じたデバイスで、効率的にメール、スケジュール、To Doを管理することができる。
アイデアの保管場所はひとつに「Evernote」

いつでもどこでも記憶を整理できるEvernote
ただのテキスト保存ツールと思うなかれ、誰もが一度は耳にしたことのあるクラウドアプリケーション「Evernote」は、使ってみて初めてその便利さを知る。
ちょっとしたアイデアは、えてしてメモ用紙の無いところで浮かぶ。先日の会議の議事録が、打ち合わせで突然必要になる。時間をかけて議論したホワイトボードの臨場感を企画書に起こす。
こちらも、iPad、スマートフォン、PCで専用のアプリケーションが用意されており、様々な記録、記憶をきちんと整理し、いつでもどこでも簡単に呼び出すことができる便利なクラウドアプリケーションだ。
必要な時に必要なファイルを「Dropbox」「Google Drive」

ローカルのファイルを自動でクラウドと同期するオンラインストレージ
1台のiPadを複数のPCでiTunesにつなぐことはできるのか?や、DockをつないでiTunes経由でファイルを移動して、など、いざ必要なファイルをiPadへファイルを格納するのは、非常に手間がかかる。
スマートフォンがAndroidで、PCがWindows、そしてiPadなどプラットフォームが混在すれば、iCloudも利用は難しい。
そこで、iPadでストレス無くファイルを持ち歩いたり、同一のファイルを複数のデバイスで編集したりするときに便利なクラウドアプリケーションが「Dropbox」や「Google Drive」などのオンラインストレージだ。
「Dropbox」や「Google Drive」は、従来のオンラインストレージと違い、ローカルのファイルとクラウド上のファイルを自動的に同期してくれるため、あたかも共通のハードディスクを複数のデバイスで使うような感覚でファイル管理をすることができる。
また、「Google Drive」は前述のGoogle Appsのアカウントで利用できるため、Google Appsをお使いの方なら、メールやスケジュール、ファイルまでワンストップでクラウド上で管理できる。
直行直帰を実現するクラウドSFA/CRM

クラウド型SFA/CRMで直行直帰を実現する
営業パーソンであれば、見込顧客の管理や営業数字の進捗管理、日報など、日々変化する状況を逐一管理していかないといけない。
以前であれば、営業担当一人ひとりが自身の担当する顧客を管理し、一日の終わりに会社に戻って日報を提出するなんて、働き方が一般的であっただろう。
しかし、メールやファイル管理のように、通信環境もデバイスも整った現代では、営業管理や顧客管理についてもクラウドで行ってしまうのが便利だ。
営業パーソンの働く時間を効率化し、働き方を変え、収益を最大化するには、iPadなどのスマートデバイスの整備だけでなく、名刺中心型のCRM/SFAであるLink Knowledgeや、Salesforceなど、管理する仕組みも併せて整備してしまうのがおすすめだ。