名刺ケース
名刺には氏名や電話番号、メールアドレス、会社名など様々な情報が記載されている。名刺管理アプリも多機能になり、たくさんの項目を管理できるといったものも多くなってきた。しかしそんな中で、「名前と電話番号だけ確認できれば十分」という人もいるだろう。そういう人にとって、多くの項目を管理できることはむしろ邪魔になりかねない。
今回ご紹介する「名刺ケース」は、まさにそんな人に向けられたアプリと言えそうだ。無駄な項目が一切排除されており、操作も極めて簡単。実用に耐えうるものなのか、しっかりと検証してみたい。
グループに紐付いた情報管理
アプリを起動すると、操作ガイダンスが表示される。初めて使用する際は良いのだが、実はこれが起動するたびに以後も表示。2回目以降は、正直言って邪魔に感じるだろう。
このアプリでは、情報を全て「グループ」に分けて登録することが基本となる。そのため、情報登録の前にまずはグループを作成しなければならない。とはいえ、名刺情報が増えればグループ機能は検索するうえで必要になるので、ここは分りやすいグループ名を付けておこう。文字列検索などその他検索機能は一切無いので、グループ機能が管理のキモになる。
登録したグループは、トップ画面に一覧で並ぶ仕組みだ。飾り気もなく、ただグループ名だけが表示されている。これで、やっと連絡先の情報登録が可能になる。
「シンプル イズ ベスト」な登録画面
グループ名をタップすると、グループに入っている連絡先が表示される。今の段階ではまだ何も入っていないので、まずは情報を登録してみよう。
画面左上の「+」をタップすると、登録画面が開く。
驚くべきは、項目のシンプルさ。「名前」「電話」「メモ」「画像」だけが、このアプリで管理できる情報だ。メモ欄も小さいので、あまり多くの情報は登録できないと思った方が良い。
画像部分をタップすると、カメラが立ち上がる。カメラ操作はシャッターをタップするだけなので、誰でもすぐに撮影できるだろう。OCR機能などはないので、ただイメージ画像として登録するものだ。もちろん、名刺ではなく顔やビル外観など他の写真でも問題ない。
情報を入力して画面左上の「保存」ボタンをタップすれば、グループ内の連絡先一覧に登録した情報が表示される。
電話番号をタップすれば、アプリからの発信が可能
登録された情報を見るには、一覧から連絡先名をタップする。
名前は表示されず、画像と電話番号だけが表示されている。まるでカメラロールを見ているような感覚だ。しかし良く見ると、右上に表示されている電話番号が青字だ。実はこの電話番号をタップすると、アプリからそのまま相手に電話を発信できるのである。
そのため連絡先管理というよりは、電話帳と思って使った方がメリットを見出しやすいかもしれない。
画面下のメニューボタンをタップすれば、情報の編集も可能。「終了」をタップするとアプリを終了できるようだが、実際には何も起こらなかった。不具合かもしれないが、ホームボタン等でアプリは閉じられるので問題はないだろう。
モード切替で編集・削除操作がスムーズ
画面上にある「参照モード」と書かれたボタンをタップすると、モードが切り替えられる。
・削除モード:タップすると情報(グループ、連絡先)を削除する
・グループ異動モード:タップした連絡先を別のグループへ移動する
・編集モード:タップした情報(グループ、連絡先)を編集する
モードを変更してタップすれば、以上の操作がすぐに行える。例えば連絡先を開いてメニューボタンから編集を行わなくても、モードを変えて連絡先をタップすれば編集が済むというわけだ。これは、意外と使える機能かもしれない。
まとめ
このアプリは有料だが、機能などを考えると少し疑問が残る。氏名・電話・画像のみを、OCRではなく手入力で登録するアプリなら、無料アプリでも見当たるからだ。また新規登録や保存などのボタンが小さく、タップしづらいのも気になった。
とはいえ、最初から登録項目が限られているので、電話帳として利用するには良いかもしれない。スマートフォンに最初から入っている連絡帳アプリと比較すれば、シンプルさではこのアプリの方に軍配が挙がる。ただし検索機能がグループ分けのみなので、大量の情報管理には向かなそうだ。
有料ということもあり、購入前にはよく利用シーンを吟味してからにしておきたい。